カテゴリ:映画、だいたいドイツ( 41 )

Der rote Elvis 赤いエルビス

以前、
ベルリン映画祭で見て、
「今年のベスト!」と書かせて頂いた映画
「Der rote Elvis 赤いエルビス」の公開が始まりました!
前の記事
映画の公式サイト

ディーン・リード。
トム・ハンクス主演で彼の人生が映画化されるという話もありますが
(遺族との契約は済んでいるようです)
個人的にはトム・ハンクスがなんとなく苦手なので、微妙な気持ち・・。
スピルバーグ監督が乗り出すと言う話も。
それはそれで、まったく違う切り口の映画にしたてられそうで、
興味もありますけれども・・。

日本でも上映があると良いなあと思います〜!イチオシ!!

「この映画が面白いんだよ!」と周りの友達に触れ回っていたところ、
友達から、
「ディーン・リードの子どもってひとが友達にいるよ」という話がでてきました。
ヴィプケ・リードさんとの間の子どもらしいですが、
お父さんについてはほとんど語りたがらないとか。
最後の妻である、女優レナーテ・ブルーメさんも、お子さんも、
この「赤いエルビス」には登場しません。
これは、トム・ハンクスとの契約に縛られていたからという話です。

この映画の中で、
彼の、理想と夢、でもその理想と夢が、次々頭に浮かんでくるから
なかなかそれを全うできてなかったり、
それに巻き込まれる周りの人たちが感じていた
「スターとしてのディーン・リード」と
「プライベートのディーン・リード」の差が浮き彫りになります。
監督も、ここがすごく興味を持ったところ、と言っていました。

最終的には、東ドイツ内で、秘密警察や政治家との葛藤もあり、
自分が選んだ故郷「東独」に疑問を感じ始めていたり・・
彼自身の中での疑問、ズレ、などもどんどん生まれていたでしょう。
最後、「自分を愛してくれる人がいる国に行く」と発言して出てったと言いますが
それは、いったい、どこの国だったのか・・・・。


彼の出演していた、東独製作のあまりにベタな
マカロニ・ウェスタン
(→ドイツ語ではスパゲッティ・ウェスタン♪)
も、興味があります。どうやらDVDセットがでているようなので、
レンタルビデオ店で探してみようと思っています。
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by berlinbau7 | 2007-08-06 03:34 | 映画、だいたいドイツ

Schwarze Schafe

昨日、
映画「Schwarze Schafe」前プレミア、オープンエア上映を見てきました。
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8月1日!
フツウならば、夏も盛りになろうという日のオープンエア映画上映に
マフラー、膝掛けを準備し、
Tシャツ2枚にカシミアセーター、ジャケットを羽織って出かけるという
重装備で出かけたにも関わらず
風邪をひいてしまいました・・。

しかも映画は面白くなく
2重にがっくりきています。

「ベルリン」の今を撮りおろすユーモアたっぷり、
タブーを破った映画
というのが、雑誌などの評です。

素粒子」以来、この「タブー破り」という評には要注意と思ったんですが
うっかり、見に行ってしまいました。
単純に、裸のシーンとか、うんち、ゲロ系、
小学生が目を輝かせるタブー破りがてんこもりです。

監督は、オリバー・リース。
スイス生まれ、7年ベルリンに住んでいるという方ですが
それにしてはあまりにベルリンの姿、ベルリン人の姿を
とらえきれてない、表面的な映画、エピソードだったのがとても残念でした。

映画の中に、
感じの悪いスノッブなミュンヘン人、というのが出てくるのですが
監督自身の視点も、彼らとあまり変わりないように思ってしまいました。

5つのエピソードが絡まり合って語られて行くのですが
ちょこちょことクスッと笑える部分があるものの、
何が言いたかったのか、最後になってもよく分からない。
ラストは駆け足でとりあえず、エンディングを付けたに過ぎない。

最近みた映画の中ではなかなか良かった
「AlleAlle」でもアルコール中毒の汚いおじちゃんを演じていた
ミラン・ペシャルが再び、アル中のヨレヨレ絵描きを演じていたり
俳優陣には良いのを揃えていたと思うんですけれど、
7ユーロの価値は無しかな・・というのが個人的な意見です。

プレミア上映にも関わらず上映後の拍手も少なく、
帰ってしまったひとも多かったです。
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by berlinbau7 | 2007-08-02 21:06 | 映画、だいたいドイツ

オイチョカブと異人たちとの夏

昨日、
映画館で、「異人たちとの夏」を見てきました。
前のブログで「ハウス」の話を書いた(ココ)大林宣彦監督の1988年の作品です。

離婚して、仕事に没頭するTV脚本家の原田(風間杜夫)が
ふらりと足を向けた浅草。
12の時まで住んでいたこの地で、
死んだはずの両親に出会って・・・

片岡鶴太郎演じる、お父さん、
秋吉久美子演じる、お母さん。
そして、
原田と同じビルに住む、不思議な女性、ケイ(名取裕子)との
シーン(特にクライマックス)が他の部分に流れる、
甘い家族ドラマのムードを
見事にぶちこわしてくれて、良かったです。

傑作なセリフが色々出て来て、プッチーニの音楽も良かったです。
トゥーランドット、だそうです。

あまり詳しく書くとねたバレになってしまうので書きませんが、
べたべたな死人メイクとか、
「チーズナイフ」とかの小物が、「ハウス」を彷彿させ、
会場内は大爆笑の渦に・・・。

なんというか・・シュールな・・。。。

いかにも昭和な作りの実家や、
水瓜、
ビールのつまみに出てくるきゅうり、
アイスクリームマシンでぐるぐるして作る、甘くないアイス
そして浅草今半のすきやき・・
食べ物がおいしそうなのと、いかにも、むしむしした日本の夏!
なところにひかれました。

生卵をカシッと取り皿で割ってぐるぐるして。

寿司職人という設定のお父さんは
べらんめえ調の話し方なのですが、字幕はその雰囲気を出そうと
頑張っていた(とドイツ人が言っておりました)ようです。
こういうのは、本当に翻訳が難しいですよね・・。

一番難しかっただろうと思うのは、
3人で「花札」「おいちょかぶ」をやるシーン。
第一、花札、というのが無い。
「おいちょかぶ」を一言でドイツ語で翻訳できるわけがない。
というわけで、
苦心の末に出て来た単語があったようですが、
ドイツ人は、よくわからなかったようです。

映画の中で、
よ〜し、おいちょかぶをやるか!
という段になって、家族がみんな洋服を脱いで下着姿になるんですが
これが、??でした。
いや、見た時は、まあ、夏だからか?
と思ったのですが、
ドイツ人に「あのゲームをする時は下着がルールか?」と
尋ねられ、言葉につまりました。

そんなルールがあるのでしょうか?
だれか、ご存知の方がいらっしゃったら、
教えて頂けたら嬉しいです。
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by berlinbau7 | 2007-07-19 00:55 | 映画、だいたいドイツ

スイス、チーズ祭り

七夕に、韓国人の友達に再会!
2年ぶりに会うのに
まったくブランクを感じさせない、ぺらぺらのドイツ語で話す彼女と
お茶、お食事と盛り上がりました。

七夕には、なぜか不思議な再会、出会いがあるようです。
相方は、駅でばったり、
5年近くも会っていない、全然違う国に住んでいる知り合いに再会!

こういうことはとても不思議ですが
やはり、巡り合わせというのか、運命を感じてしまいます。

さて、再会が楽しすぎて、毎日昼間に遊び歩いたツケが
夜に回ってきます。

久しぶりに完全徹夜、次の日はナポレオン並みの睡眠3時間。
20代の頃は全く問題なく,次の日もフル活動できましたが
最近は、全然、頑張りが効きません。

あまりに疲れていて、本当は吐き気もしているくらいなのに
体が、多分栄養を欲しがっているのか、
妙な時に、妙な物が食べたくなります。
『体の声をきいて、体の欲しがる物を取れば、常に健康』
みたいなことを言われますが、
バランスの悪い状態で居ると、体も『疲れているから糖分!
いや、パワーの源、お肉!』と妙な物を欲しがるようです。

じゃあ、と開き直って、
スイスから買って来た様々なチーズと、
洋梨がざくざく入った黒パン?のようなものを
冷蔵庫から出して来て、『スイス・チーズ祭り』をしてみました。
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スイスで出会った人がオススメだったのは、
トリュフ入りのブリーチーズ。
3センチはある柔らかなチーズだったので
トランクの中で5ミリ厚になってしまったのを
ナイフで剥がしつつ、カリカリに焼いた白パンに塗って

ハーブをまぶした臭みのあるハードチーズは薄く切って
無花果と芥子のジャムをつけて、黒パンで。

くせの無いベルクケーゼ(山のチーズ)は、薄切りでそのまま。

洞窟の中の貯蔵庫を持ち、自分たちで熟成やチーズ作りもやっているという
小さなチーズ・ストアで買ったのですが
扉を開けるなり、ぶわっと『美味しい菌』に包まれました。
毎日熟成していく美味しいチーズたちを、沢山棚に並べているお店では
チーズの香りだけでなく、せっせとチーズを美味しくする菌たちも
いっぱい存在しているのですね。

ちょっと郊外にあるので買いに行きにくいのですが、
機会があれば、貯蔵庫も見に行ってみたいです!

後、先日バーゼルに行った時に自販機で見つけて試して以来
(自販機駄菓子は、土地柄が出て面白いです)
はまっている(スイスに行くと買う、というだけですが)
Appenzeller Baerli Biber
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ハチミツがたっぷり入った、ぼそぼそした口当たりの生地の中に
ナッツの餡が入った、妙に和菓子を思い出す味わいのお菓子。
思いついて、緑茶を合わせてみたらぴったりでした。。
豚とか、牛とかが描いてある素朴なパッケージと、表面のプリントも
かなりポイント高いです。
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焼き菓子は、もそもそ、ぼそぼそ、とした口当たりのものが好きで
人形焼きとか、かわら煎餅とか、栗まんじゅうとか、全粒粉ビスケットとか、
そういうのが好きなので、これはツボでした。

あまり美味しすぎないのも良いです(って褒めているのか?)
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by berlinbau7 | 2007-07-10 23:52 | 映画、だいたいドイツ

ファティ・アキン監督、河瀬直美監督、受賞!

TVが無いので、ネットのカンヌ速報をチェックしています。
(独/仏共同チャンネルのARTEでは、
ライブでカンヌの授賞式を流しているのですが・・)

今年のカンヌで注目していたのは
河瀬直美さんの新作『殯の森』と
2004年のベルリン映画祭でグランプリを受賞した『gegen die Wand』の
Fatih Akin 監督の最新作です。

河瀬直美さんの作品では、ベルリンでも
97年にカンヌでカメラドール(新人監督賞)を受賞した『萠の朱雀』などが映画館上映
&ARTEでのTV上映もありました。

私は、ARTEで真夜中にやっていた『追憶のダンス』というドキュメント映画を
たまたま見てしまい、すっかり作品の虜になってしまったのです。
『追憶のダンス』は写真評論家の西井一夫氏の、最後の日々をカメラに収めたもの。
カメラの後ろにたつ河瀬さんと、ベットで苦しそうにする西井さんとの距離感、
そして、なぜ、こんなになって居る人にカメラを向けるのか、
という苦しさの中から、それでもやらねば、という、物を作る人間の
むき出しの苦しみが感じられたのです。

そして、先ほど速報を見たところ、
なんと河瀬さんの最新作『殯の森』グランプリを受賞しているではないですか!!!
す、すごい〜〜〜〜!

Fatih Akin監督の『gegen die Wand』は
ドイツに住む、トルコ人の複雑な立場(と簡単に書けないが)を
ものすごいスピードと激情で綴った、痛い映画でした。
この前後に、『離婚した姉を撃ち殺した弟』など
ドイツに住むトルコ人家族の事件があり、
ファンタジーではない、生々しい問題を描いたこの映画に、さらにショックを受けました。
ヨルダンとドイツ人のハーフの女の子と一緒に見に行ったのですが
彼女も、ヨルダンの文化や宗教とドイツの違い、自分の立場など
自分と主人公をかなりだぶらせて見ていたようでした。

監督の最新作『Auf der anderen Seite 』は
ベスト脚本賞を受賞したよう。
ハンブルク生まれのトルコ人であるアキン監督は
この映画も、ドイツとトルコで撮影。
主人公には、
ドイツに不法滞在しているトルコ人や、トルコの血を引くドイツ学教授など、
6人が登場するようです。

公開が楽しみですね〜〜!

河瀬さんの映画は上映されるかな・・・。
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by berlinbau7 | 2007-05-28 05:18 | 映画、だいたいドイツ

国立図書館はミニスカートの美女でいっぱい?『Agnes und seine Brueder』

昨日、大好きな独仏合同チャンネルARTEで
Oskar Roehler監督の『Agnes und seine Brueder(アグネスと彼の兄弟)』を
やっていたので、見てみる事にしました。
『アグネス』という女性の名前を出しておき、
本来なら『彼女の兄弟』となるところを『彼の兄弟』と
冠詞だけで、アグネスさんが実は女性でなく男性だということを
表現しているタイトル。

主演は、アグネスに、この映画で映画初主演となるMartin Weiss
(普段はTVと舞台の仕事が多いらしい)
その兄弟ハンス・ヨルグをモーリッツ・ブライブトロイ、
ヴェルナーを、ローラ・レントでお父さんを演じたHerbert Knaupが
演じていました。

その他、ヴェルナーの妻に
カチャ・リーマン、
カメオ出演で、ティル・シュヴァイガー
など、
ドイツの俳優目白押し、という感じの映画です。


私は、このOskar Roehler監督の最新作、
Elementarteilchen 素粒子』を
ベルリン映画祭で見た時、
こ、これはひどすぎる・・・と10点満点で考えたら2点、という
評価を下したのですが、
その反面、
『こんなひどい映画だけれど、これだけ多くの有名で良い俳優さんが
出演するということは、監督に実は人望がある?
もしくは、資金が集められるだけの、良い映画を過去に製作しているのか?』
と疑問にも思っていたのです。

というわけで、この『Elementarteilche 素粒子』の前作である『Agnes und sein Brueder』にはちょっぴり期待していました。

・・し、しかし・・・・・
最初の5分で、あああ〜〜〜〜と思って、
もう寝るか・・と思う程の映画でした。
素粒子』の時も思ったのですけれど、この監督の描く人間には、魅力がありません。
というか、人間性が感じられません。
何を描いても、月並みで紋切り型。

この映画の中でも、再び、性的問題を抱える図書館員(素粒子、では教師でした。
ああ、これも、ありがちな設定です)を演じたモーリッツ・ブライブトロイ。
彼のお勤め先は、ベルリンの国立図書館(通称シュタービ)のようですが、
『おいおい、シュタービに来ている女の子は
みんなロングヘアでミニスカートなんかいっ』と
ツッコミを入れたくなりました。
そんな人、見かけたことありませんよ。図書館は夏もかなり涼しいし。

このあまりに月並みな作り込みが、逆に、例えば、
モーリッツ・ブライブトロイの妄想の世界、とかだったら
面白く演出できたのかもしれません。
しかし、3人いる主人公の世界全てが『ありがち』な造りなことを考えると、これは監督の脳内世界なんでしょうかね。

何を描きたいかが不明というのはもちろんですが、
それ以前に、出てくる人物、事柄があまりに薄っぺらい・・・。
第一、この映画に出てくる女性は
ストレートのロングヘアで、妙に薄着をした女の人か、
ちらっと出てくるデブでブス、という女性だけ。
男性は、ボディビルダーか?というような男性か、
へなちょこのまじめタイプのみ。
長男の『壊れた家庭』の描き方も、笑っちゃうくらいありがち。
『食卓につくけれど、食事を共にしない妻→しかもサングラスをかけている』『ベットも共にしない』『庭にマリファナを植えている息子』
悪い意味で、『マンガみたい』です。
いや、良いんですよ、設定が月並みでも、面白い映画はあります。それが意図ならば。
でも、人間を描いて風刺するというような映画を作りたいというような意図ならば、
もうちょっと人間を観察することから始めた方が良いのではないでしょうか・・・と
余計なおせっかいを焼きたくなってしまいました。

Oskar Roehler監督、『Unberuehbare』という映画で有名になった方で
この映画はそんなに悪くないのだそうですが・・

なんにしろ、こんな映画を最後まで見てしまった自分にぷりぷり腹を立てながら、
眠りにつきました。
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by berlinbau7 | 2007-05-09 22:20 | 映画、だいたいドイツ

ベルリン天使の詩 〜 再上映

昨日、
『ベルリン天使の詩』プレミア上映がありました。

えっ、なぜ今ごろ上映?

20周年を記念して、デジタルで処理した映像が
再上映されることになったのです。

ベルリン天使の詩は87年の作品。
当時小学生だったので
映画館で観たことがなく、
TVとDVDでの映像だけだったので、
大スクリーンで観る事ができて感激でした。

天使たちが集まっている
国立図書館のシーン。

そして、壁にむかってずんずんと歩いて行って
すっと、東側に入って行くシーンなどは、
DVDで見たときは、特になんとも思わなかったのですが、
今回大画面で観ると、その画面のすみずみまで、
『ベルリン』という街とそこに住む人たちの姿、空気がたちこめていて
なんだか胸をつかれたような気持ちになりました。

『とてもドイツ語が美しい映画』と
映画評論家の方がおっしゃっていたのですが、
じっと耳をすませていると、確かに
ひとこと、ひとこと、言葉が選び抜かれている感じがしました。
主演女優のドマルタンが話すドイツ語が
フランス訛りで、それがまたなんとも魅力的。
ライブを観るシーンでは、ちらりと日本語も出てきます。


上映前には
主演の2人、オットー・ザンダーと、ブルーノ・ガンツが登場。
主演女優のソルヴェイク・ドマルタンは、今年1月に若くして心臓発作で
亡くなっています。
『彼女が生きていたら、来たかったと思う』とヴェンダース監督。

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そして上映後には、
コスチュームやカメラマンなどの裏方さんなど30名近くを舞台に呼び
まさに『20年ぶりの同窓会』。
こうやって裏方をねぎらうところに、
ヴェンダース監督の素晴らしさを感じました。

これから、ドイツ国内の映画館で
また上映が始まります。

『この映画を撮ったときは、まさか
ここで上映できるとは思っていなかった』とはヴェンダース監督のことば。
プレミア上映は、旧東ベルリンの元ビール醸造所内の映画館で
行われていたのです。

『ポツダム広場がみつからない』..と歩き回る老人。
彼が歩き回っている荒野が、まさか、今ソニーセンターとか
高層ビルが建ち並ぶ、ポツダム広場だなんて!
そういう驚きも楽しめる、再上映でした。
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by berlinbau7 | 2007-05-03 19:46 | 映画、だいたいドイツ

『東京流れ者』〜ベルリン流れ者編

『ジャパン・クラッシックス』という映画祭で、
鈴木清順監督『東京流れ者』を見て参りました。

コントラストの強い白黒映像で繰り広げられる、殴り合いシーンから
始まり、白、赤、黄色、ネオンライトの極彩色が乱れる中、
ぶっちぎりの『ヤクザ・クールネス』『男の仁義』が展開されます。

主題歌の『東京流れ者』が、どんなシーンでも流れるのですが、そのループは尋常ではありません。

不死鳥の哲、こと若き日の渡哲也が、口笛でこの曲をふきつつ、
雪山を明るい色のスーツと白い靴で、ゆうゆうと歩きながら
敵対するヤクザの前に登場したり、

ドンパチ騒ぎの後、倒れている哲を見て
『動きもしねえ』と言いはなったマムシの辰(川内民夫)に答えて
哲が口笛でこの曲を吹いたり・・・(マムシ、切れる!)

すっとんきょうなタイミングで流れるこの歌に
映画館は爆笑の渦。

ジャズダンスホールとか、当時の風俗がまた面白い。
佐世保のバー『ウェスタン』とか、
カンカン娘が登場したところで、またまた大爆笑。。
追いすがる松原千恵子と渡哲也の電車の行き違いは、
周りの人が、『ここで転ぶ!2度目転ぶ!』と予言(?)したとおりのことが起こるし、
もう最高です。

途中で突然出てくる、
意味不明、脈絡全く無しのドライヤーの宣伝がまた・・・。。

ラストシーンの
『流れ者に女はいらねえ。女と一緒じゃ、歩けねえんだ。』
・・・どうしましょう!!!!!

一緒に見た人曰く、
『大林宣彦監督『ハウス』とタイマンをはれるくらいのぶっとびさ』だそう。

ベルリンでもレンタルDVDがある程人気の映画ですが
映像のすごさと、すっとんだ内容をとことん楽しむには
やはり映画館で見ることができたので良かったと思います。
20人程入れば一杯になってしまいそうな小さな映画館(の試写室)での上映でしたが
立ち見もでるほどの人気でした。

そして主題歌!
映画が終わっても、頭の中から消えてくれず、映画鑑賞後20時間たった今でも、
まだ、ループでがんがん鳴っています。
ふとしたことで口笛で吹いている自分に、はっ。。

しかし、ドイツ人たちはあれを
意図した超絶コメディ映画だと思っているようなのです。
上映当時の日本では、
かっこいい『男の映画』だったのではないかと思われますが・・・・
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by berlinbau7 | 2007-04-12 02:25 | 映画、だいたいドイツ

エルンスト・ルビッチ&ピアノ生演奏

昨日は、
エルンスト・ルビッチ監督の映画
『Ehe im Kreise(邦題は結婚哲学)』を見てきました。

そういえば、2006年のドイツ映画祭でも
『ルビッチ再発見』と称して、
エルンスト・ルビッチ監督のドイツ時代の作品が上映されていましたが
これも似たようなプログラムで、
ピアノの生演奏付き!

1927年、
初めてのトーキー映画『ジャズ・シンガー』が出るまで、
映画といえば、オーケストラやピアノの生演奏が付く無声映画。
私が見たエルンスト・ルビッチ監督の映画も
ピアノの生演奏付きの無声映画上映だったのです。
これがステキで!!
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(ルビッチ監督人形(怖い・・)と、後ろの方にちらりとピアノ)

オランダにいる知り合いが、
無声映画に即興や、オリジナルで音楽をつけるピアノ演奏家を
やっている、という話を聞いてから、
『一度はライブ演奏付きの無声映画を見たいな〜』と思っていたので、
夢が叶いました!

この映画の中では、ピアノを弾くシーンなども盛り込まれており
うまくピアノ演奏と入り交じってなかなか面白かったです。

クスクス笑ってしまうような結婚コメディ。
倦怠期の夫婦と、結婚したてで熱々の夫婦、
その妻を愛してしまっている夫の同僚・・
最後は、『え〜!こ、これで良いのか、あなたたち!』と思う程
簡単にオチがついてしまう(そこも笑える)クラシックなコメディーです。

これにはほとんど、台詞が無く、口がぱくぱく動くのを見ながら
多分『Ich liebe dich』かな〜、とか頭の中で台詞を当てはめて行くのが
面白かったです。

無声映画には活弁士というのもありますが、
これはまだドイツでは見たことがありません。
というか、日本でも見たことはないのですが、
再び『活動弁士』注目を受けているようですね!
サイトやブログなどで色々な方の活動を目にして、
ドイツでも見てみたいなあ〜と思いました。

話芸の面白い人の言葉を聞くのは面白い!
ドイツではコントなどがあまり笑えないので見ないのですが、
面白いなあと思う人もちょこっといて
時々チェックするんですが、言葉の使い方がすごく上手すぎて、
パッと分からなかったりもします。。
センスの良いジョークを、ドイツ語で言えるレベルくらいまで
ドイツ語が上手になると良いのですが・・

まだまだ精進しなくては。
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by berlinbau7 | 2007-03-22 03:21 | 映画、だいたいドイツ

ドナースマルク監督の『公正な態度』

下に書いた、
『善き人のためのソナタ』アカデミー賞受賞の舞台裏
(というか、ワイドショー的ネタというか・・)の続編です。

27日付けのターゲスシュピーゲル紙3面には
フローリアン・ヘッケル・フォン・ドナースマルク監督が
高々とオスカーを掲げる写真と、記事が掲載されていました。
その中で、やはり、
アカデミー賞授賞式、招待状4枚事件の話にもスポットが当てられていました。

どうやら、
監督がマルティナ・ゲデックを連れて行かない、
という結論を出し、それに対して彼女が辛辣なコメントを寄せた後
5枚目の招待状を頼み込んでもらったらしいんですね。
で、
監督
『やっと、もう1枚だけ手に入った。
彼女が病気で寝込んだりしないで、来てくれると良いね』

ゲデック、行かなかったんですね。
チケットもらったのに。

でも今更・・という気持ちもしたでしょう。
1つの作品に対して頑張って来た2人の間に、
深い溝ができてしまったようで、残念です。

監督もでもちょっと皮肉りすぎかも。

『私は女性に対して、とても慇懃なんだけど
それより、公正な態度をとりたいんだよね』

監督にとっては
『公正』は、主演男優2人はどちらを片方でもおかしいし
ということで女優さんを無しに、
ということだったようですが、
最初の1枚はどうしても奥様に、ということだったようです。
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by berlinbau7 | 2007-02-28 03:39 | 映画、だいたいドイツ