カテゴリ:映画、だいたいドイツ( 41 )

『Sag mir, wo die Schoenen sind』

昨日は、素晴らしいドキュメンタリー映画を見ました。

毎年、ドキュメンタリー映画をけっこう見る機会があるのですが
いつもなかなか見応えがあり、楽しめます。
『事実は小説より奇なり』という、部分にひかれているのか
それとも、作り込み過ぎた映画が苦手だからなのか、
ついついプログラムから選ぶ時、ドキュメンタリーを選びがちです。

昨日パノラマ部門でプレミア上映された『Sag mir, wo die Schoenen sind』は
旧東ドイツ下のライプチヒで、壁が倒れた1989年に行われた
『ミス・ライプチヒ』を決定するミスコンの出場者たちの、その後を追う、という映画でした。
当時、ライプチヒの美術大学の学生だった写真家のGerhard Gaeblerは、
20人の参加者を、モデルポーズで撮り、さらに彼女たちの職場で撮影し、
何故参加したか、などの短いインタビューをする、というプロジェクトを行っていました。その写真やインタビューを交えながら、18年後の今、彼女たちはどこにいて、何をしているのかを撮りおろしたドキュメンタリーです。
映画の中には9人の女性が登場します。
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(c)InternationaleFilmfestspieleBerlin
当時は路面電車の車掌で、現在は郵便局で働いている人。
『月曜日のデモ(1989年、9月、ニコライ教会から始まった自由のためのデモ)は
すごかった。参加したかって?もちろんど真ん中で体験したわよ。電車がデモ隊に囲まれて進まなかったんだもの』

当時は、ザルツシュタンゲ(塩気のある細いスナック菓子)の工場で働き、現在はライプチヒのホテルでメイドさんをしている人。
『シングルマザーで2人の子連れで。東の時代は仕事があったけど、壁が壊れたら、首になったわ。』

当時から今まで助産婦さんをしている人。
『(昔の写真を見ながら)ミスコンに出ようというひとが、こんな毛むくじゃらの足をしてることよね(笑)壁が倒れてアメリカに行ったら、皆がすごい目でみるのよ。友達がドイツで買ったエピレディ(除毛用の機械)を使おうと思ったら、ドイツとワット数が違うので全然動かなくって……』

現在はベルリンとドゥバイでPRエージェントとして幅広く活動している人、
チューリッヒで、インテリアデザイナーとして活躍している人、
離婚問題を抱えて悩んでいる人……。

監督のGunther Scholzは、東独の出身。
『壁崩壊、東西ドイツ統一はものすごく大きな出来事だった。もうそれから18年も経っているなんて信じられない。
それから始まった、第2の人生。この第2の人生、ということがこの映画のキーワードとなった』と
プレミア上映後のインタビューで語りました。
ミスコン参加者20人のうち、18人がみつかり、そのうち何名かは取材OKが出ず、
数名は、撮影したけれど、編集の時点で使わなかったのだそう。

9人の女性たちの、第2の人生。辛いことも、楽しいことも。
壁が倒れたこと、東独のありかた、良いところも悪いところもあわせて
淡々とカメラは彼女たちの言葉、姿を追っていきます。
個人的には、彼女たちのザクセン訛りがまた良くて!ポッドキャストで聞けるサイトがありますので、興味がある方は探してみて下さい。ラジオ、Deutschlandradio Kulturの音源です。映画のタイトルで検索するとでてきます。

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プレミア上映には、4名の女性達が登場。
割れんばかりの拍手で迎えられたのでした。
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by berlinbau7 | 2008-02-13 23:49 | 映画、だいたいドイツ

『夕日向におちるこえ』〜 Higurashi

本日は、映画そのものは1本だけ。
フォーラム(若手監督作品の中でも社会的なテーマを扱った作品が多く取りあげられる部門)に招待されていた、廣末哲万監督の『Higurashi(邦題は、夕日向におちるこえ)』を見ました。
高橋泉監督作品の『むすんでひらいて』は見逃したので、
チケットを手に入れて見に行こうと思っています。

さて、この『ひぐらし』、私はすごい映画だと思いました。
ぞくぞくして、この監督の他の作品をもっと見てみたい!!と思いました!!

最初の10分かそれくらい、まったく会話も説明する言葉もない。
音は料理の音やドアの音だけ。
小さなアパートの廊下にあるらしいカメラは、
細い廊下の向こうに、料理を作っている50代くらいの女性を映し出します。
料理がまだほかほか湯気をたててるうちに、ピッとラップをかけ
何かをメモし、バタン、と外に出る音が。
きっ、とドアが開き、ジャージ姿の若者が出てきて、皿からラップを剥がし
ずるずるとそばをすすり始める……。
麺をすするズルズルっ、ズズっ、という、ドイツではあまり聞かない(ドイツ人はすすらないから)音が響き渡る中、タイトルがゆっくりと出てきます。

カナカナカナカナ、カナカナカナ……。ヒグラシの声がひびくなか
ちょっと不安定な感じで、てくてくと歩く、細いシルエット。

お弁当屋さんでパートをしている母、
国家試験に落ちたあと家で何をするでもなく過ごしているらしい27歳の息子。
メモ書きだけでコミュニケーションを取っているこの2人の関係が描かれます。
すごいのは、『関係を描く』のに、関係にスポットが当たっているのではないこと。
2人の一人語りとか、心の中の言葉とかも出てこない。
ただ、起こったことが、口から発された映画の中に出てくる。
そして綿密に張り巡らされた小さな事柄が、最後のワンシーン、言葉になって発される。
お母さんに感情移入して見ていたので最後、私の口からも思わず同じセリフが漏れました。

ゆったりとストーリーを紡いでいるように見えるのですが、
なぜか、とてもハラハラしながら画面を見つめていました。
ぴりぴりと張りつめたものが、どこかでプチッと切れて怖い物が吹き出してきそうな感じがして。

そして、いやな感じを描くのがうまい。
息子が見る悪夢で、国家試験に受かった友達(?)なのかな?が出てくるのですが
そいつの口にご飯のたべかす?何か白い物がついているんです。
それにだんだんズームアップされてきて……。

プレス・スクリーニングのあと、
私の後を追いかけて来た人がいました。『日本人?どう思う?この映画どう思う?』
日本映画や、日本を描いた上映のあと、こういうことがよくあります。
日本人から見て、どう見えるのか、ということを聞きたいのでしょう。

その人は、この映画を素晴らしいと思ったのだけど、
英語字幕がよくわからないところがあったのだ、と話し始めました。
私は字幕は読んでいなかったのですが、確かに難しいかな、と思ったところはありました。
まず、キーワードとなる『ヒグラシ』がドイツには居ない。
というかドイツ人の多くは『蝉』を知らないのです。夏に蝉が鳴かない国なので……。
背景に聞こえるカナカナカナカナ……という音がなんなのか、
また、あの音に感じられる哀愁のようなものは、多分、伝わらないのかもしれない。
それから、電話ボックスに小さな紙を貼るバイトをしている人がいる。
日本人なら、ああ、あのチラシね、ってすぐわかるけれど(映画では裏面しか見えない)
ドイツ人(以外も)わからないよね。。。
新聞とってー、1ヶ月で良いから、洗剤付けまっせ、と来る新聞勧誘のシステムもないし。
(ドイツは個人宅訪問形式ではなく、町中で2週間とかの無料お試しを勧め、
その契約が終わるころ、契約どうですか、というお伺いの手紙が来るシステム。)
わからないから、映画の良さが失われるということでは無いんですが、
説明するのは野暮だし、でもその辺が分かった方が面白いかなとか、
この辺が海外で映画を上映するところの難しさなのかなーと思いました。

夜は、グルメ映画部門で
ルイス・ブニュエル監督の『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』と
映画にちなんで作られた、3皿のコースメニューを♪
フェラン・アドリアが来たので、ものすごいプレスの数で大盛況でした。
食事も美味しくて、トークショーも面白く、とても楽しめました。昨年よりずっと良かった!この部門はもっと頑張って面白い試みを色々やってほしいです!
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by berlinbau7 | 2008-02-12 10:46 | 映画、だいたいドイツ

『Football Under Cover』

本日は、また『Perspektive deutsches Kino』で始めました。

『Football Under Cover』。
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(c)InternationaleFilmfestspieleBerlin

ベルリンはクロイツベルク地区の女子サッカーチーム『BSV Al-Dersimspor』。
その一員であるMarlene Assmannがテヘランから来たAyat Najafiと知り合ったことからイランの女子ナショナル・チームとの試合を計画し
テヘランに出向き、実際に試合をするまでを撮りおろしたドキュメンタリー映画です。

まず、始めにビザを取ることから始まります。
何らかの援助がなければ、ビザがおりないということで、
彼らはFIFAに電話をしてみたりするのですが、まずドイツ側からは何の援助も得られず。
『素敵なアイデアですね』と褒められて、それっきり。
なんとかこの計画を実現させようと、MarleneとAyatはテヘランに向かい
ナショナルチームのメンバーと出会い、了承を得て、
試合の日程まで決めて、勇んでベルリンに帰国。
しかし、2005年の11月に華々しく開催される予定だった試合に不穏な影が。
ビザは下りず、試合の日程は延びるばかり。
戦争になるのではないか、核兵器開発の報道などもあり、ベルリンの選手や選手の家族たちは『本当にイランに行って危険じゃないのか』と不安になり、スポンサーたちは次々とこのプロジェクトから手をひいてしまいます。
2006年4月、試合の日取りが決定。
しかし、ビザは下りず。電話を何度しても『あと2週間かかる』って、試合は来週なのよ!
と必死になるMarlene。
飛行機のチケットを予約し、荷物を詰め、チームはイランを目指して飛び立ちます。
空港でなんとかビザをもらい、ギリギリセーフ。
しかし、試合はポスターを貼って宣伝することも禁止され、球場はボロボロ……
さあ、いよいよ試合開始の笛がなった!

………

試合の結果や内容は、まあどうでも良いんです。
クロイツベルク・チームの中にもトルコ人のメンバーが何人かいて、
パワフルなストライカー、ススは『私もムスリムだけどさ、父方はすっごく厳しいし
母方はオープンなんだ。実際イランに行ってみてどんな感じか、頭に布を巻いて試合する感じがどんなんか知りたいよ』と目をきらめかせました。

イランでの女子サッカーチームの出で立ちもすごかった。
長袖、長ズボンに靴下をかぶせ、頭にはぴっちりと布を巻いて髪の毛を隠した上で
伸縮性のある帽子のような物をかぶり、試合中にも布が取れないようにします。
ちなみに、試合会場に入れるのは男性だけ。
クロイツベルクチームの監督も、通訳圏監督でもあるAyatも男性なので
入れてもらえず、こっそり壁の隙間からのぞいている所を警官にみつかり、注意を受けたり。

イランの女性観客が、試合中、叫び、腕を振り上げ、ウェーブを作ると
『踊りたいならば、ディスコに行って下さい、静かに』とアナウンスが。
『男たちは好きなかっこうで、サッカー場で好きなように観戦してるのに』
『この国では私たち女性には半分しか人権がない』と叫び出す女性たち……。

イランの映画で『オフサイド・ガールズ』というのが
昨年のベルリン映画祭のコンペに出て、こちらも良かったですが、
『Football Under Cover』はドラマチックになりすぎず、
起こったことを追う中で出てくるちょっとしたシーンが、どきっとしたり、
わくわくしたりして、そのさじ加減にドキュメンタリーの良さを感じました。

クロイツベルクチームの人たちも、いい感じで、応援したくなりました!
映画の最初の方に出てくる、試合のシーンでシュートが決まったり、
キーパーのナイスストップなどでは会場がどよめき、口笛を吹いている人も。
上映後の拍手もすごかったです!私もいままで見た中では一番好きだったので、沢山拍手をしました!

その後は、フォーラムの映画を2本。
1つは日本映画の『パーク アンド ラブホテル』。
主人公の艶子を演じた、りりィさんはじめ、女優さんどの方も生きている感じ、作られた感じがなくて良かったです!
13歳の女の子が書いた書き置きというのの文字がすっごく達筆だったのが妙に印象に残りました。今時の子は字がうまくないはずだ、と私が思い込んでいるせいか、それとも私の字が汚すぎるからか。。近年、日本語を書く機会がどんどん減っているので、どんどん日本語を紙の上に書くことができなくなりつつあります。
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by berlinbau7 | 2008-02-11 08:13 | 映画、だいたいドイツ

『Teenage Angst』

本日は、
疲れ気味だったので、ドイツ映画(短編&中編)1つに絞って見てまいりました。
『Perspektive deutsches Kino』の中で、映画学校の生徒の作品を上映する試みです。

1作目は『Robin』。
施設から家族の待つ自宅に戻された、8歳の男の子、ロビン。
若くて疲れ気味の母親、アル中気味の父親、生まれたばかりの妹。
タイトルが始まる前の子どもたちのはやし唄みたいのも怖く、
ロビンが双眼鏡でのぞく、焦点がブレ気味の映像が不安をかきたて、
映像としても、よくできたものだと思いました。
ただ、20分の短編、私には、この映画を撮りたかった意味みたいなものが伝わってきませんでした。もう、ただひたすら辛くて。
映画は楽しいものでなくっても良いんです。でも……こんな話は新聞でさんざん読んでるよー。。と思ったら、プログラムに監督は、実際に起こった事件から発想を膨らませたとありました。悲惨な現実を悲惨に描くだけでなく、私はもうちょっと何かが欲しかったなと思いました。

2作目は『Teenage Angst』。
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(c)InternationaleFilmfestspieleBerlin

こちらも、辛かったです。『ティーンエイジャーの不安』
Angst はドイツ語だと思っていたんすが、英語でもAngst なのですね。
ニルヴァーナの『Serve the Servants』の頭にもこの言葉が出てきます。
プラシーヴォにもこのタイトルの曲があります。題材としてはけっこうあるのかな。でも俳優陣がすごくて迫力ありました。

舞台はお金持ちが沢山集まる山間の寄宿舎。
寄宿舎と言われるとすぐ、『11月のギムナジウム』『トーマの心臓』なんかを
思い浮かべてしまう私ですが、
しょっぱなから
休日を終えて帰って来た生徒たちに、アルコールチェック(飲酒運転をチェックするような器具で)と、ドラッグチェック(尿検査)をやらせてて、驚きました。
そりゃ、オスカーも煙草は吸っていましたが……。
(ドイツ人には『これくらいの年齢が一番はめを外すんだから、当たり前じゃない』と一蹴されました………)お揃いのジャージーは着ていましたが、特に制服も無し。

湖畔の、街から隔離された、エリート寄宿舎(とプログラムにはあり、
たしかに生徒が住んでいる部屋などを見ると、モダンなインテリアでかなり豪華な雰囲気)で
同室の4人、Dyrbusch、 Bogatsch、 Konstantin 、そして Leipnitz。
夜中に学校を抜け出し、学校からほど近い薮の中にある『別荘』に行き、
お酒を飲んだり、『モラルなど忘れちまえ』と毎晩、ばかばかしいお遊びにふける。
コカインをきめて街に遊びにでかけた4人。
Dyrbuschが、夜道を急ぐバーのウェイトレスさんに暴力をふるい、
Leipnitzが止めたに入ったことから、『友達』だった4人のバランスが崩れだす。
『自分たちは友達だ』と信じ切って、両方の間に立とうとするKonstantin の影で
Dyrbusch、 Bogatschの暴力はエスカレート。
密告ることもできず、迷うKonstantinが心を決めた時、
先生に呼び出されたLeipnitzは……。

いじめられるときの恐怖、人をいじめるときの焦燥感、恍惚感、戻るタイミングを失ってエスカレートしていく感じ。学校やクラスという逃げ場の無い中で、方向を見失った力だけが渦をまくあの感じ。もう、ティーンエイジャーじゃなくて良かった、と心から思いました。
どっしり重いものを持たされたようになって、映画館を出る間際、
『この映画って、つまりはずっとマゾだったLeipnitzが、
一転して、ドミナになるというお話なんだね』と言っている人が。
えっ、そういう解釈なの?
同じ映画をみても、色々な感想がでるものだということを感じた一瞬でした。
昨日の『Berlin - 1. Mai 』も、
紋切り型で面白いところゼロ!これをオープニングにしたのは、『これ以降は良くなるしか無いという意味か』とまでハードに批評している記事もみかけましたし……。

そして映画館を出た所で、
Dyrbusch役の俳優、Niklas Kohrt(Knallhartにも出演していたよう。今はドイツ劇場の俳優でもある)
とKonstantin役の俳優、 Franz Dinda(ドイツTV賞で奨励賞などを受賞 )が
おう久しぶりー!と再会を喜んでいるところに遭遇。なんだかホッ。
ちょっと気分が落ち着いて、帰路についたのでした。
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by berlinbau7 | 2008-02-10 06:11 | 映画、だいたいドイツ

『Nacht vor Augen』『Berlin - 1. Mai 』

私の個人的なベルリン映画祭第1日だった昨日は
ドイツ映画2本で始めました。

まずは、
『Nacht vor Augen』。
ドイツの連邦国防軍の1人として、アフガニスタンに配備されたのち、
シュヴァルツヴァルトの実家に帰って来た25歳の青年、ダーヴィットの話。
自殺テロを行おうとした人間を取り押さえ、22人の兵の命を救った、として
メダルを受けたダーヴィット。
しかし、アフガニスタンでした何かに不安を覚え、眠れない夜が続く……。
ダーヴィットの半分・弟(ダーヴィットの母と義父の子ども)であるベニと
話したり、サッカーのトレーニングをしたりする中で、
彼の不安や、かかえているもの、心の揺れが表現されていくところはは面白かったです。
ベニが高所恐怖症を克服するシーンでは、私も高所恐怖症なので、
めまいがしました。

それから、
今年は沢山ドイツ映画をみるぞーと思って
チェックを入れていた『Perspektive deutsches Kino』のオープニング映画。
『Perspektive deutsches Kino』は今年で開催7回目となる、若いドイツ映画を紹介する部門。
ベルリナー・シューレなど、ドイツ映画のトレンドを見る上でも興味深い部門です。

さて、この『Berlin - 1. Mai 』はその部門のオープニング映画であり、
また今年のベルリン映画祭で初めてのベルリンを舞台にした映画でした。

ベルリンのクロイツベルクで行われる5月1日、メーデーのデモを背景に
3つのストーリーが絡み合い、その日の最後に集結していく。
自分がベルリンに住んでいるから、その雰囲気が楽しめていいとか
そういったことをさっぴいても、とても見応えがある映画でした。
プレス上映で見たのですが、最後すごい拍手が来ました。

主人公は
●メーデーのデモを鎮圧する警官隊の1人で、妻の浮気に悩むウヴェ
●クロイツベルクの集合住宅に住み、メーデーのデモを『警官たちをやってやる』イベントだと理解している
トルコ人の男の子、ヤヴース
●田舎から、『なんかすごいらしいぜ』とメーデーを目指して来た2人の高校生、ヤコブとペレ

監督は4名。
それぞれ、『5月1日の朝にはじまり』『最後はUrbankrankenhaus(クロイツベルクにある救急病院)』で終わるストーリー。
3つのエピソードは、1つが終わると1つが始まる、というような進み方ではなく
時間の経過を追って、絡み合います。

俳優さんには、ゲーリッツァー公園で、高校生2人が出会うパンクのお姉ちゃん役に
『4分間のピアニスト』で囚人の女の子を演じたハナ・ヘルツシュプルング、
ヤブースのお兄ちゃんに、『Knallhart』や『Schwarze Scharfe』で強烈な印象を残した、ベルリン生まれのトルコ人俳優、Oktay Oezdemirなど。

サイトはこちら。いくつかのシーンを見ることができます。
http://www.myspace.com/berlin_1mai

本日13時、コロセウム、20時30分より、シネマックス3で上映があります。
テーマ的に興味があるひとにはぜひ!オススメ。

全然本筋には関係ないのですが、ヤブースの弟の子がかわいくて!
彼がミュズリーらしきものを食べて遊ぶシーンで彼が大写しになったら、回りから『うわーかわいぃ!』と声が聞こえました。
あと、警官のベンヤミン・ヘプナーのお腹がすごくて驚きました。
ズボン脱いで横になってるのに、プリンッと……。ある意味すっごくリアル。
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by berlinbau7 | 2008-02-09 17:43 | 映画、だいたいドイツ

ベルリン映画祭・ミック、ベルリンに現る。

昨日は、
ミック・ジャガーがベルリン映画祭に現れ、ベルリンにはミック旋風が吹き荒れております。
ミックジャガーが吠えている写真に
『Mick bin ein Berliner』とでっかく入れたのは、ベルリナー・ツァイトゥング。
ケネディが言った有名な言葉、
『Ich bin ein Berliner(ほんとうは、私はベルリン人だ、と言う所
うっかり、ベルリーナーに不定冠詞をつけてしまったため、
『ベルリーナー』→ジャム入りの揚げドーナツ。と言ってしまった)』
と、
『私』を『Ick』というベルリン訛りと、かけあわせたんでしょうか。
新聞の人たちも一生懸命ですね!残念ながら、私は生・ミック、見られませんでした。

本日はまず、アフガニスタンから帰ってきた25歳のドイツ兵の、その後のお話
『Nacht vor Augen 』を見ました。
これから、もう1つドイツ映画を見てきます。
感想はのちほど。

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写真は、ベルリン映画祭のロゴがペイントされたものに
付け足されるように書かれていたもの。
『クヌート』は、ベルリンの白熊ちゃんですが、
最近、ニュルンベルクの動物園でもかわいい白熊の赤ちゃん
『フロッケ』が生まれて話題になっているのです。
それをひっかけたもの。
これって、ベルリン映画祭側がプリントしたものじゃないですよね?
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by berlinbau7 | 2008-02-08 23:06 | 映画、だいたいドイツ

ベルリン映画祭の音楽映画/オルタナティブ映画祭?

ベルリン映画祭が始まりました!

といっても、私が見たい物は明日からが多いので、
今日はその前に片付けるべきことをやらねば!と気合いを入れています。

さて、昨日のブログで「音楽」に関する映画が多い
と書いて、いくつかの映画を上げましたが、
パノラマ部門の「ドキュメンタリー映画」でも音楽に重点を置いているようです。
この中に、パティ・スミスのドキュメンタリーが入っていますが
その他、
イニャリトゥ監督の映画「バベル」や、
「ブロークバック・マウンテン」でサントラも手掛けたGustavo Santaolallaが
プロデューサーとしても名前を連ねる
タンゴの映画「Café de los Maestros」

イラクのバンド、Acrassicaudaを通して、見せるフセイン失脚後のイラクのようす
「Heavy Metal in Baghdad」
アーサー・ラッセルについての映画「Wild Combination」

あります。

ドキュメンタリー映画は個人的に興味深いものが多いので
チェックしています!

さて、本日お茶を一緒に飲んだ友人は
「オルタナティブ・ベルリン映画祭」と称して、ベルリン映画祭に関わらない映画館に
色々映画を観にいこうと思っている、なんて言っていました。
そういうのもアリですよね!
ブラッド・アンダーソン監督の「マシニスト」を見るそうです。私も未見だったので、
ベルリン映画祭に行くかこっちの映画館に行くか、一瞬迷いました。
上映館は、最近オープンしたカフェ&ミニ映画館。
たった28席でACTミニシアターとかの小さいプログラム上映館を思い出させる作りが
懐かしくて、良いなーと思わせる映画館です。さすがにイスはありましたが。。
来週からは「レクイエム・フォー・ドリーム」の監督の次作「パイ」を上映する予定のようです。
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by berlinbau7 | 2008-02-07 23:37 | 映画、だいたいドイツ

ベルリン映画祭の日本映画をチェック!

ベルリン映画祭がいよいよ来週から始まります!
昨年は風邪で、色々見逃したのですが
今年も風邪をひいてしまいました。とほほ。
週末は、ゆっくり体調を整えて映画祭に備えたいと思っています。

さて、映画祭。
毎年色々チェックして楽しみにしているのですが
今年はチェックする間もなく、映画祭が目前に迫っています。

まずは、日本映画からチェックしてみました。

●コンペには山田洋次監督作品が。
「母べえ」(独語表記は、KABEI。最初、ドイツ人に「カバイ」と言われて
?カワイイ?なんの映画?と思っていました。。)
今年の参加監督の中では最高齢(76歳)だそうです。
吉永さゆりさんが来るとか来ないとか……。


●今年のフォーラム部門には日本映画がけっこう充実しています!
しかもどれも気になる!

高橋泉監督の「むすんでひらいて」
廣末哲万監督の「ヒグラシ」(邦題は「夕日向におちるこえ 」だったので、検索で最初見つかりませんでした……。)
若松孝二監督の「実録・連合赤軍〜あさま山荘への道程〜」
熊坂出監督の「パークアンドラブホテル」


3本に同じ女優さんが出演していて、同じ名前が並んでいたので驚きました。
廣末哲万監督と高橋泉監督は2人で「群青いろ」という映像ユニットをやっているそうで
今回「むすんでひらいて」高橋泉監督作には廣末監督が出演、
「夕日向におちるこえ」廣末哲万監督作には高橋監督が出演しています(脚本も)。
同じ名前が何度も出てくるので、最初うっかりプリント間違いか?と思ってしまいました。

廣末哲万監督はいろいろ俳優としても出演されているそうですが、
くらもちふさこの大好きな漫画、「天然コケッコー」の映画化であの「しげちゃん」を演じたと聞いて
ああ〜〜あのひとかっ!!と思いました。
「しげちゃん」を実録で演じられるなんて!
ああいうひとって確かに身の回りにいるんですけれども
(私も、ドイツ人の知り合いで「しげちゃんタイプ」が居ます……)実際演じるとなると……。

ということで(関連性は無いですが)監督作も気になります!
ロッテルダムでは「14歳」「鼻唄泥棒」で2年連続で最優秀アジア映画賞を受賞しています。
「14歳」はフランクフルトのニッポン・コネクションで上映があり、
観た人は良かったと言っておりました。今度ビデオを探そうと思います。

それから、若松孝二監督の「実録・連合赤軍」は
個人的に気になるテーマなので、ぜひチェックしたいと思っています。
3時間がっつりと見せる、体力のいる映画だと想像されますが、
多分、観客からの質疑応答なども色々ありそうで、それも気になります。

ちなみに、若松孝二監督はピンク映画も色々撮った方ですが、
その「ピンク映画("Pinku eiga"とプログラムには書かれていました☆)」の3作も上映され
「トリビュート・トゥー・若松孝二」となります。
ちなみにPinku eigaは
「壁の中の秘事」
「ゆけゆけ二度目の処女」
「天使の恍惚」の3本です。

さらに、日本の監督ではありませんが、
李纓 (Li Ying)監督の「靖国」も気になります。
靖国参拝問題のドキュメンタリー。テーマだけでも気になりますが、
読み応えのある批評があって、それを読んだらますます見たくなったので
ここにリンクさせて頂きます!
粉川哲夫の「シネマノート」


●パノラマ部門では
今泉浩一監督の「初戀」と「めがね」が上映されます。
「めがね」は色々なところで記事を読んだのでもう見た気になってしまっているというか……。
「初戀」は予告編を見て、なかなか面白そうだなあと思いました。
(劇場版とオリジナル版の違いも見比べると面白かった)

ベルリン映画祭のプログラム情報は、雑誌などでチェックするのですが
あらすじだけ読んだ所で、実際その映画が好きそうかどうか、まったく分からないので
公式サイトなどを探して、予告編をチェックすることが多いです。
たま〜に、予告編の方が面白かったりすることもあるんですが(涙)

今回、公式サイトをチェックして、「これは絶対行こう!」と思ったのは
コンペ出品作(といっても対象外、に入っているもの)の「Be Kind Rewind」。
ミシェル・ゴンドリー監督(「The Science of Sleep」(邦題は「恋愛睡眠のすすめ」))の珍妙な映画です。
レンタルビデオ屋につとめる主人公が、突然磁気を帯びて(もうこの設定から変!)
ビデオテープが全部ダメになってしまい、それを自分たちで撮り直して……
リメイクっぷりがまたすごい。

コンペはベルリン映画祭が終わってから普通の上映館での上映もあるので
あまり「フェスティバルで観る意義」を感じないのですが、これは見たい!
サイトだけでも一見の価値有り。「ドライビング・ミス・デイジー」とか「ロボコップ」とか……予告編を見てるだけでワクワクです。

●Generation Kplus(子ども映画のセクション。いわゆる子ども向けの映画もありますが、「子どもも観られる」という感じの、大人映画(?)も沢山あって
案外良い映画が多いセクションだったりします。他、Generation 14plus というのもあります。)には「カンフーくん」が。小田一生監督は、伊藤潤二の漫画のドラマ化とか、「笑う大天使」の映画化とかをしている方だそうです。

あと、グルメ映画部門では、食後のコーナーで、
押井守監督の「真・女立喰師列伝」が(英語タイトルはEat And Run - 6 Beautiful Grifters)。ひし美ゆり子が出てるというので驚きました。「アンヌ隊員」ですよー。
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by berlinbau7 | 2008-02-03 03:36 | 映画、だいたいドイツ

原作のある映画って、

昨日書いた話の続きです。
「ニコール・キッドマンはハンナ・シュミッツじゃないよ〜」と
ドイツ人に言ったところ
「そんなこと言い出したら、
トム・クルーズのどこがシュタウフェンベルクなんだ。
映画はそういうものだ」
とバッサリ。

ま、そうですね。
(かーちゃさんもこれには異議を唱えていらっしゃいましたが)
「朗読者」の場合は、小説内でハンナの描写が細かいので
特に、思い入れが強くなってしまうのかなあと思いますが。
(けっこう豊満な体型とあるのだけれど、ニコール・キッドマンは
体重を増やすのでしょうか。「めぐりあう時間たち」で、ヴァージニア・ウルフに似せるため、付け鼻をつけた人ですから。)

実在の人物に似せる、ということであれば、
「モンスター」のシャーリーズ・セロンもすごかった!演技とか以前に、見た目が。。個人的にはクリスティーナ・リッチが印象深い映画でしたが。

原作ありのものでも、
「ロード・オブ・ザ・リング」のように
監督の原作への偏愛が感じられる物は
自分とのイメージが異なっていても良いかなあと思われます。

本作が良ければ、何でも良いと言うことになるのでしょうか。


最近の原作つき映画というと、思い当たるのは……。

くらもちふさこの
「天然コケッコー」は見ていませんが
写真を見た限りでは子役がすごいイメージどおり!

二ノ宮知子の
「のだめカンタービレ」は
あえて漫画のようなドラマ作りに頑張ってて、その点は面白かったです。
竹中直人のシュトレーゼマンのやり過ぎ演技、
秘書のエリーゼ、千秋の話すドイツ語が注目どころ(ドイツ好きとしては)。
千秋さまの話すドイツ語はなかなか良かったですよ☆

あと、小川洋子の
「薬指の標本」。
これがフランスで映画化されましたが、なるほどフランス人でもしっくりくる。
いや、フランス人のほうがしっくり?と思えてしまう(予告編しか見ていませんが)
私が読んだ時、頭の中でこの標本技術士の弟子丸氏は、
若くて神経質そうな人というイメージだったのですが、フランス人でこれくらいの年の人というのもありじゃないですか!と勝手に納得してしまいました。
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by berlinbau7 | 2007-11-22 14:44 | 映画、だいたいドイツ

朗読者/キッドマン・バージョンに異議有り?!

世界的なベストセラーともなったベルンハルト・シュリンクの「朗読者」。
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書いた人が弁護士、法学を大学で教えているという感じの小説でしたが
なかなか面白く読みました。
さて、コレが映画化されるのだとか!

このニュースは、日本に行く前に読んでいたのですが
ブログに書くチャンスがありませんでした。
15歳の少年ミヒャエルを演ずるのは、
2006年のベルリン映画祭で注目した「Knallhart」のDavid Kross!
今まで暴力をふるったことも無い、
どちらかというと、
いかにもナイーブないじめられっ子タイプという彼のキャラが
この映画の完成度を高めていましたが
今回の「朗読者」もなかなか適役なのではないでしょうか。。。
もうちょっと若くても良いように思いますが。

で、気になるハンナ役はというと
ニコール・キッドマン。

いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
イメージちがーう!!
私のイメージだとハンナは、ちょっと固太りの36歳で、
化粧っけが無くて、
その動きとかをよーく見ると美人で、意思が強そうで
眉根に縦じわがある、という感じの、ごついドイツ人女性です。

第一、
ニコール・キッドマンが「ハンナ・シュミッツ」じゃないでしょう。
と思ってしまうのですが、どうなのでしょう。
演技力うんぬんではなく、もう見た目とイメージの話ですね。


恋の話、
その後の行動や話は、そういう人でこそ、真実味が感じられるのではないかと。
ここでハンナがあからさまに美人だと、
私の中で全くリアリティが無くなってしまうのです。
勝手な話ですが、ここが、小説や漫画など原作があるものの映画化の難しいところ。
漫画も絵はありますが、実際に人間でビジュアライズするとなると、
さじ加減が難しい。
私は、好きな漫画がアニメ化した時、
男の子の声が想像より野太いというだけで幻滅したことがあるくらいですから。

さてさて。
ニコール・キッドマンは撮影のためにベルリンに来るそうです。
それは何となく楽しみなのですが。
完成はいつ頃かな?キッドマンの演技に期待しましょう。
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by berlinbau7 | 2007-11-21 17:34 | 映画、だいたいドイツ