『Sag mir, wo die Schoenen sind』

昨日は、素晴らしいドキュメンタリー映画を見ました。

毎年、ドキュメンタリー映画をけっこう見る機会があるのですが
いつもなかなか見応えがあり、楽しめます。
『事実は小説より奇なり』という、部分にひかれているのか
それとも、作り込み過ぎた映画が苦手だからなのか、
ついついプログラムから選ぶ時、ドキュメンタリーを選びがちです。

昨日パノラマ部門でプレミア上映された『Sag mir, wo die Schoenen sind』は
旧東ドイツ下のライプチヒで、壁が倒れた1989年に行われた
『ミス・ライプチヒ』を決定するミスコンの出場者たちの、その後を追う、という映画でした。
当時、ライプチヒの美術大学の学生だった写真家のGerhard Gaeblerは、
20人の参加者を、モデルポーズで撮り、さらに彼女たちの職場で撮影し、
何故参加したか、などの短いインタビューをする、というプロジェクトを行っていました。その写真やインタビューを交えながら、18年後の今、彼女たちはどこにいて、何をしているのかを撮りおろしたドキュメンタリーです。
映画の中には9人の女性が登場します。
d0086063_23405959.jpg

(c)InternationaleFilmfestspieleBerlin
当時は路面電車の車掌で、現在は郵便局で働いている人。
『月曜日のデモ(1989年、9月、ニコライ教会から始まった自由のためのデモ)は
すごかった。参加したかって?もちろんど真ん中で体験したわよ。電車がデモ隊に囲まれて進まなかったんだもの』

当時は、ザルツシュタンゲ(塩気のある細いスナック菓子)の工場で働き、現在はライプチヒのホテルでメイドさんをしている人。
『シングルマザーで2人の子連れで。東の時代は仕事があったけど、壁が壊れたら、首になったわ。』

当時から今まで助産婦さんをしている人。
『(昔の写真を見ながら)ミスコンに出ようというひとが、こんな毛むくじゃらの足をしてることよね(笑)壁が倒れてアメリカに行ったら、皆がすごい目でみるのよ。友達がドイツで買ったエピレディ(除毛用の機械)を使おうと思ったら、ドイツとワット数が違うので全然動かなくって……』

現在はベルリンとドゥバイでPRエージェントとして幅広く活動している人、
チューリッヒで、インテリアデザイナーとして活躍している人、
離婚問題を抱えて悩んでいる人……。

監督のGunther Scholzは、東独の出身。
『壁崩壊、東西ドイツ統一はものすごく大きな出来事だった。もうそれから18年も経っているなんて信じられない。
それから始まった、第2の人生。この第2の人生、ということがこの映画のキーワードとなった』と
プレミア上映後のインタビューで語りました。
ミスコン参加者20人のうち、18人がみつかり、そのうち何名かは取材OKが出ず、
数名は、撮影したけれど、編集の時点で使わなかったのだそう。

9人の女性たちの、第2の人生。辛いことも、楽しいことも。
壁が倒れたこと、東独のありかた、良いところも悪いところもあわせて
淡々とカメラは彼女たちの言葉、姿を追っていきます。
個人的には、彼女たちのザクセン訛りがまた良くて!ポッドキャストで聞けるサイトがありますので、興味がある方は探してみて下さい。ラジオ、Deutschlandradio Kulturの音源です。映画のタイトルで検索するとでてきます。

d0086063_23422915.jpg

プレミア上映には、4名の女性達が登場。
割れんばかりの拍手で迎えられたのでした。
[PR]
by berlinbau7 | 2008-02-13 23:49 | 映画、だいたいドイツ


<< 『Kulinarisches ... 『夕日向におちるこえ』〜 Hi... >>